｜士林官邸篇｜

士林官邸は士林区の長い歴史を持つ建築で、最古は日本統治時代までさかのぼることができます。それは当時の台湾総督府の「農業試験所」支所であり、蔣中正大統領と夫人の宋美齡の住居でもありました。彼らはここで26年間住んでおり、台湾の多くの歴史が官邸の一部で起きています。士林官邸は民国85年まで約40年以上にもわたり規制が続いた後に、人々が残したこの歴史的なを垣間見ることができました。この記事では、現地の人々の話を通じて、士林官邸が地元の人々にもたらした意義とは、どのような話が残されているかについて語ります。。

士林官邸について言えば、秦照芬実行長は近隣の建設規定について言及しました。その中で制限の一因は危険を防ぐためであり、蔣総統と夫人の安全を守るためでした。そのため官邸の周辺は田んぼのみで、農民だけが近くで働いていました。後になって徐々に解放され、この場所に家が建てられるようになりましたが、かつては田んぼと植物しかなく、今見る賑やかな様子とは大きく異なっていました。

（錢穆旧居　秦照芬実行長）

許立丕町長は言います：「私が子供の頃、士林官邸は立ち入り禁止区域で、誰かが案内してくれる場合を除き一般人は入ることができませんでした。」幸い、町長の父親は軍人であり、退役後に文官に転じ、国民党の党部で働いていたため、士林官邸に比較的自由に出入りすることができました。

里長町長はさらに付け加えます：「初期は士林官邸とは呼ばず、士林園芸所と呼ばれていました。蔣総統は花が好きで、官邸の周りに多くの花や植物を植えられており、以前は同級生と一緒にオタマジャクシを捕まえたり、花や植物で遊んだりしていました。初期の官邸には庭園はなく、現在の勝利大道のような感じで、官邸の門に到着すると兵士が立っており、兵士の見張りを通過して初めて入ることができました。」町長は、同級生の父親が大佐であり、役職が高かったため、この特別な体験ができたと覚えています。初期には泰北高校の前にも兵士が立っていました。なぜなら、それは国家元首の住居であり、ここには常に神秘的な雰囲気が漂っていたからです。

（台北市士林区義信里　許立丕町長）

士林区で生まれ育った邱邱田町長にとって、官邸の設立時は多くの特別な思い出をもたらしてくれました。例えば、建物の高さに関する制限や24時間の軍隊の巡回、そして士林区では水や電気が供給され続けることが挙げられます。町長は、当時の蒋介石総統と総統夫人が官邸に住んでいたため、一般人が近づくことは許されませんでしたが、町長は当時の記憶をたどると、真っ暗な夜、視界の悪い時に好奇心から、こっそりと自転車で官邸の近くに行ってのぞいていたこともあったと話します。しかし、夜間であっても、常に警備兵が見張っていて、もし不注意にも見つかったら、銃で警告され、ただちにその場を立ち去るよう指示されたことがありました。この一件は、町長が子供の頃の面白い思い出の一つとなっています。

（台北市士林区福志里　邱邱田町長）

陳明松町長によれば、彼が小学5、6年生の頃、官邸の中の田んぼの稲を収穫するためには、身分証明書を持って申請し、具体的な人数や作業時間を報告した上で、官邸内に入る資格が与えられました。以前、官邸の規制は非常に厳しく、周りの建物の高さも制限があり、最大でも2階建てまでしか許されていませんでした。

しかし、士林官邸は年に1回、蒋介石の誕生日などの祝い事に、市民が訪問することが許されていました。完全に公開されるようになったのは、彼らが亡くなった後の民国62年、63年のことで、実際彼らの住まいはは非常に質素で、低い建物や庭園が中心で、一部の設備は軍の農舎のようにも見えました。また、彼らはエアコンを使用することはありませんでした。

（台北市士林区舊佳里　陳明松町長）

士林が地元の鄭さんは士林官邸の思い出について、蒋介石が士林官邸に入居したことから、当時周辺の建物の高さは5階以上超えてはならないとされており、近隣の建物はほとんど1、2階建ての低い建物だけでした。長い間、士林の開発は他の地域と比べてあまり盛んではありませんでした。中山北路や中正路で頻繁に関係車両や警護車が見られ、交差点での交通は警察によって厳しく管理されていました。

また、蒋総統の影響で、士林地区は他の地域と比べて停電や断水が少なかったです。蒋介石が亡くなった時、多くの人々が道路脇で喪に服し、列に並んで棺の前を通り、弔問しました。一部の市民は喪服を着用して哀悼の意を表しました。また、その年は華やかなイベントの開催や爆竹を使うことは許されませんでした。

官邸が公園に設置する前、毎年10月に一部エリアを市民に開放していましたが、それ以外の時期は厳重な警備が行われ、兵士は24時間体制で巡回し、関係者以外の立ち入りを厳しく取り締まりました。民進党が政権を握った後、市民は士林官邸に自由に出入することができるようになりました。現在、士林官邸では定期的に花展が開催され、多くの観光客を引き寄せるだけでなく、地元士林の鄭さんも家族や友人と一緒に花を観賞しによく官邸を訪れます。

（士林在住　鄭さん）